睡眠の質を上げる夜のすごし方
ぐっすり眠るためのヒント

しっかり眠ったはずなのに、朝から疲れている。布団に入ってもなかなか寝つけない。夜中に何度も目が覚めてしまう——。そんな眠りの悩みを抱えている方は、とても多いものです。じつは、すっきりとした目覚めのためには、睡眠の「時間」だけでなく「質」がとても大切。そして、眠りの質は、夜の過ごし方を少し見直すだけで、変えていくことができます。この記事では、ぐっすり眠るための夜の過ごし方を、三宿・太子堂、昭和女子大近くの女性専用サロン「ソラス」がやさしくご紹介します。
「時間」より「質」が大切な理由
「たくさん寝たのに、疲れが取れない」と感じるとき、問題は睡眠時間ではなく、睡眠の「質」にあるのかもしれません。睡眠には、深い眠りと浅い眠りがあり、これらが一晩のうちに繰り返されています。からだやこころがしっかり回復するのは、おもに深い眠りのとき。たとえ長く眠っても、深い眠りが十分にとれていなければ、回復は不十分になり、すっきり感は得られにくいのです。
逆に言えば、眠りの質を高めれば、限られた睡眠時間でも、より深く休むことができます。忙しくて睡眠時間を増やすのが難しいという方こそ、「質」に目を向ける価値があります。そして、その質を左右するのが、眠りに入る前の過ごし方。夜のすごし方を整えることが、ぐっすり眠るための、いちばんの近道なのです。
なぜ、眠りが浅くなるのか
眠りが浅くなる大きな原因のひとつが、自律神経の乱れです。自律神経には、活動モードの「交感神経」と、休息モードの「副交感神経」があります。本来、夜は副交感神経が優位になり、からだが自然と眠りへと向かいます。ところが、忙しさやストレス、緊張が続くと、夜になっても交感神経が高ぶったまま。気が張った状態では、なかなか深い眠りに入れません。
「ベッドに入っても、頭のなかで考えごとが止まらない」「からだは疲れているのに、目がさえてしまう」——これらは、交感神経が優位なまま夜を迎えているサインです。質のよい眠りのためには、寝る前にこの高ぶりをしずめ、副交感神経が優位な「お休みモード」へと、上手に切り替えてあげることが大切になります。ここからは、その切り替えを助ける、具体的な工夫を見ていきましょう。
就寝前にやりがちな、3つのNG習慣
まずは、知らず知らずのうちに眠りを妨げている、就寝前のNG習慣を確認しておきましょう。心当たりがあれば、少し見直すだけで、眠りが変わるかもしれません。
- 寝る直前までスマホを見る:画面の光と情報の刺激が、脳を覚醒させ、交感神経を高ぶらせてしまいます。
- 夜遅くのカフェイン・お酒:カフェインには覚醒作用が。お酒は寝つきをよくするようでいて、じつは眠りを浅くします。
- 熱すぎるお風呂や、寝る直前の食事:からだを興奮させたり、消化に負担をかけたりして、深い眠りを妨げます。
これらをすべて完璧にやめる必要はありません。「寝る1時間前はスマホを置く」など、できそうなことから少しずつ。NG習慣を減らすだけでも、眠りの質はぐっと上がりやすくなります。
① 光を、味方にする
質のよい眠りのカギを握るもののひとつが、「光」です。わたしたちのからだには、約24時間のリズムを刻む体内時計が備わっていて、これが睡眠と覚醒のリズムをつくっています。そして、この体内時計を調整しているのが、光なのです。光を上手に使うことで、夜になると自然と眠くなる、よいリズムをつくることができます。
ポイントは、朝と夜でメリハリをつけること。朝は、起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びましょう。朝の光を浴びると体内時計がリセットされ、その十数時間後に自然と眠気が訪れる、というリズムが整います。反対に、夜は強い光を避けて、照明を少し落とすのがおすすめ。明るすぎる光は、脳を昼間だと勘違いさせ、眠りを妨げてしまいます。夜は間接照明や暖色系のやわらかな灯りにして、からだに「もう夜だよ」とやさしく伝えてあげてください。
② 入浴で、眠りのスイッチを入れる
入浴は、眠りの質を高める、とても効果的な習慣です。そのカギは「体温の変化」にあります。人は、からだの内部の温度が下がっていくときに、自然と眠気を感じるようにできています。お風呂で一度しっかり体温を上げておくと、その後、体温が下がっていくときに、心地よい眠気が訪れやすくなるのです。
おすすめは、寝る90分ほど前に、38〜40度くらいのぬるめのお湯に、10〜15分ゆっくりつかること。熱すぎるお湯は交感神経を高ぶらせてしまうので、ぬるめがポイントです。湯船につかることで、上がった体温が寝るころにちょうどよく下がりはじめ、スムーズに眠りに入れます。シャワーだけですませがちな方も、眠りの質を高めたい夜は、ぜひ湯船につかってみてください。からだの芯が温まり、緊張もほどけて、心地よい眠りへの準備が整います。
③ スマホ・情報から、そっと離れる
現代の眠りの、最大の敵ともいえるのが、寝る前のスマートフォンです。画面が発する光は、脳を覚醒させ、眠りを促すはたらきを妨げると言われています。さらに、SNSやニュース、メッセージといった情報の刺激は、脳を興奮させ、交感神経を高ぶらせてしまいます。「ベッドでスマホを見ているうちに、目がさえてしまった」という経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
理想は、寝る30分〜1時間前には、スマホを手放すこと。とはいえ、急にゼロにするのは難しいもの。まずは「寝室にスマホを持ち込まない」「枕もとではなく、少し離れた場所で充電する」といった小さな工夫から始めてみてください。スマホを見ない時間を、温かい飲みものを飲んだり、軽いストレッチをしたり、ゆったり過ごす時間に変えていく。それだけで、脳と心が静まり、眠りに入りやすくなります。
④ 呼吸と、からだのゆるめ方
眠る前に、高ぶった神経を自分でしずめる方法として、呼吸はとても頼りになります。ポイントは、ゆっくりと長く息を吐くこと。息を吐いているとき、副交感神経が優位になり、からだはリラックスへと向かいます。布団のなかで、鼻から息を吸い、口からゆっくり、吸うときの倍くらいの時間をかけて吐く——これを数回繰り返すだけで、気持ちが落ち着いていきます。
あわせて、からだの緊張をゆるめてあげると、より深く眠りに入れます。一日がんばったからだは、自分でも気づかないうちに、肩や首、背中に力が入っています。布団のなかで、ぎゅっと全身に力を入れてから、一気にストンと脱力する。あるいは、軽く肩を回したり、首をやさしく伸ばしたりするだけでも、こわばりがほどけていきます。からだの力が抜けると、心も自然とゆるみ、眠りへの扉が開きやすくなります。
「ゆるめてから眠る」という習慣
ここまでお話ししてきた工夫に共通しているのは、「からだとこころの緊張をほどいてから、眠りに入る」という考え方です。一日の終わりに、張りつめた神経をゆるめ、お休みモードへと切り替えてあげる。この「ひと手間」が、眠りの質を大きく左右します。逆に、緊張したまま布団に入ると、からだは休もうとしているのに、神経は高ぶったまま——という、ちぐはぐな状態になってしまうのです。
日々のセルフケアに加えて、ときには全身をまるごとゆだねて、深く緊張をほどく時間を持つのもおすすめです。あたたかなオイルに包まれ、心地よい施術でからだがゆるむと、高ぶっていた神経がしずまり、副交感神経が優位な状態へと切り替わっていきます。こわばりがほどけた状態は、深い眠りへの、何よりの準備になります。「ぐっすり眠れるからだ」を整える習慣のひとつとして、リラクゼーションの時間も取り入れてみてください。
それでも、眠れない夜がつらいとき
工夫をしても、どうしても眠れない夜は、誰にでもあります。そんなとき、「早く眠らなきゃ」と焦るほど、かえって目がさえてしまうもの。眠れないことを責めず、「眠れない日もある」と、おおらかに構えることも大切です。どうしても眠れないときは、いったん布団から出て、照明を落とした部屋で温かい飲みものを飲んだり、静かに過ごしたりして、眠気が訪れるのを待つのもひとつの方法です。
ただし、眠れない夜が長く続いたり、日中の生活に支障が出るほどつらかったりする場合は、無理をせず、医療機関に相談してみてください。睡眠の悩みには、専門的なサポートが役立つこともあります。リラクゼーションは、心身をいたわり、眠りの準備を整える助けにはなりますが、治療に代わるものではありません。つらさを我慢しすぎず、必要なときは専門家を頼ることも、自分を大切にする選択です。
おわりに ― 眠りは、最高のセルフケア
質のよい眠りは、心とからだを回復させる、何よりのセルフケアです。そして、その質は、特別なことをしなくても、夜の過ごし方を少し整えるだけで、変えていくことができます。光を味方にして、ぬるめのお風呂で温まり、スマホからそっと離れ、呼吸でからだをゆるめる。どれも、今夜からできるやさしい習慣ばかりです。
すべてを完璧にやろうとせず、できそうなことから、ひとつずつ。「ゆるめてから眠る」を合言葉に、あなたの夜を、少しずつ整えていってください。心とからだを深くほどく時間が必要になったら、三宿・太子堂、昭和女子大すぐの静かな個室で、ソラスがやさしくお迎えします。ぐっすり眠れた翌朝の、すっきりとした目覚めを、あなたに。

