将来が不安で眠れない夜に
漠然とした不安と向き合う

夜、布団に入って目を閉じると、将来のことが次から次へと頭をめぐって、眠れない。仕事のこと、恋愛のこと、お金のこと、これからの人生のこと——。何がと、はっきり言えるわけではないのに、漠然とした不安に、心がざわついて落ち着かない。そんな夜を過ごしている方は、決して少なくありません。この記事では、漠然とした不安の正体と、その気持ちと上手に向き合うためのヒントを、三宿・太子堂、昭和女子大近くの女性のための相談サロン「ソラス」が、そっとお話しします。
夜になると、不安が大きくなるのはなぜ
昼間はそれほど気にならなかったのに、夜になると、急に不安が押し寄せてくる——。これは、気のせいではありません。夜は、不安が大きくなりやすい時間帯なのです。昼間は、仕事や用事、人とのやりとりなど、さまざまなことに気が向いていて、不安について考える余白がありません。ところが、夜になって静かになり、ひとりで横になると、その余白に、抑えていた不安が一気に流れこんでくるのです。
さらに、夜は疲れがたまり、心も弱りやすい時間です。からだが疲れていると、ものごとを前向きにとらえる力が落ち、ささいなことも悪いほうに考えがちになります。暗く静かな空間も、不安をふくらませやすくします。「夜中に考えたことは、たいてい暗くなる」——そう言われるのには、ちゃんと理由があるのです。だからまず、「夜に不安が大きくなるのは、自然なこと」と知っておいてください。それだけで、少し心が軽くなります。
「漠然とした不安」の正体
将来への不安がやっかいなのは、その多くが「漠然としている」ことにあります。「これが心配」とはっきりわかっていれば、対処のしようもありますが、「なんとなく不安」「この先どうなるんだろう」という、形のない不安は、つかみどころがなく、いつまでも心にまとわりついて離れません。正体がわからないからこそ、よけいに大きく、怖く感じられるのです。
漠然とした不安の多くは、「まだ起きていない未来」に対するものです。人は、先が見通せないこと、自分でコントロールできないことに対して、不安を感じます。将来は、誰にとっても不確かなもの。だから、将来に不安を感じるのは、ごく自然なことなのです。大切なのは、その漠然とした不安を、漠然としたまま抱え続けないこと。正体の見えない不安に、少し光を当ててあげることで、不安は、向き合えるくらいの大きさに、変わっていきます。
不安が大きくふくらむ、心のしくみ
不安というのは、放っておくと、どんどん大きくふくらんでいく性質を持っています。ひとつの心配ごとから、「もしこうなったら」「そうなったら、ああなって」と、起きてもいない最悪の事態まで、次々と想像が膨らんでいく。気づけば、現実よりもずっと大きく、恐ろしい不安に、ひとりで押しつぶされそうになっている——そんな経験は、ありませんか。
これは、不安を感じたときに、心が「あれこれ考えて備えよう」とする、自然なはたらきでもあります。けれど、夜の弱った心で、答えの出ないことを考え続けると、このふくらみは止まらなくなってしまいます。同じ不安が、頭のなかをぐるぐると回り続ける。大切なのは、このループに気づいて、「いまは、不安がふくらんでいるんだな」と、一歩引いて眺めること。考えれば解決するわけではないと知るだけでも、ループから抜け出しやすくなります。
不安を「書き出して」みる
漠然とした不安に向き合う、とても効果的な方法が、「書き出す」ことです。頭のなかでぐるぐると回っている不安を、紙やスマホのメモに、思いつくまま書き出してみてください。「何が不安なのか」を言葉にして、目に見える形にするだけで、不安は驚くほど、扱いやすくなります。
書き出すことには、いくつもの効果があります。まず、漠然としていた不安の「正体」が、はっきりします。書いてみると、「思っていたより、心配ごとは少なかった」と気づくことも、よくあります。また、頭のなかにためこんでいた不安を、外に出すことで、心が少し軽くなります。ぐるぐる回っていた思考が、紙の上で整理され、落ち着いて眺められるようになるのです。眠れない夜に、枕もとで気持ちを書き出すと、頭のなかが整理されて、すっと眠りにつけることもあります。うまく書こうとせず、ただ思いつくまま、吐き出すように書いてみてください。
「できること」と「できないこと」を分ける
不安を書き出したら、次におすすめなのが、それを「いま自分にできること」と「自分にはどうにもできないこと」に、分けてみることです。不安の種を眺めてみると、その多くは、「自分の力ではどうにもならないこと」や、「まだ起きていない未来のこと」だと気づくはずです。
「自分にできること」については、小さな一歩を考えてみましょう。たとえば、お金が不安なら、家計を見直してみる。仕事が不安なら、できる準備をひとつ始めてみる。具体的な行動が見えると、不安は、少し前向きなものに変わります。一方、「自分にはどうにもできないこと」については、思いきって、いったん手放すこと。考えても変えられないことを、いくら心配しても、消耗するだけです。「これは、いま考えても仕方ないこと」と、そっと脇に置く。この線引きができると、不安に振り回される時間が、ぐっと減っていきます。
不安と、少し距離をとる方法
不安でいっぱいになっているとき、その不安と、少し距離をとることも大切です。不安に飲みこまれそうなときは、いったん思考から離れて、「いま、ここ」に意識を戻してみましょう。たとえば、ゆっくりと深呼吸をして、自分の呼吸に意識を向ける。温かい飲みものを、味わいながら飲む。手元のものの感触に、注意を向ける。「いま、この瞬間」に意識を戻すことで、未来への不安から、少し離れることができます。
また、不安を感じやすいときは、それをふくらませる習慣から離れることも大切です。夜中にスマホで、不安をあおるような情報を見続けるのは、避けたほうがよいでしょう。不安なときほど、心が落ち着く音楽を聴いたり、好きなことに没頭したり、からだを動かしたりして、意識を不安以外のものへ向けてあげてください。からだをゆるめることも、心の緊張をほどく助けになります。あたたかいお風呂につかる、軽くストレッチをする——からだがゆるむと、不安でこわばった心も、少しやわらいでいきます。
眠れない夜の、過ごし方
不安で眠れないとき、「早く眠らなきゃ」と焦るほど、かえって目がさえてしまうものです。眠れないことを責めず、「眠れない夜もある」と、おおらかに構えてみてください。どうしても眠れないときは、いったん布団から出て、照明を落とした部屋で、温かい飲みものを飲んだり、静かに過ごしたりして、眠気が訪れるのを待つのもひとつの方法です。
眠りに入りやすくするには、寝る前に、心とからだの緊張をゆるめてあげることが大切です。寝る前のスマホは手放して、照明をやわらげ、ゆっくり深呼吸をする。湯船で温まってから休むのもおすすめです。不安な気持ちは、すでにお話ししたように、書き出してから布団に入ると、頭のなかが整理されて、眠りにつきやすくなります。完璧に眠ろうとせず、「からだを休めるだけでもいい」と、ハードルを下げてあげること。それも、眠れない夜を、少し楽にしてくれます。
誰かに話すと、不安は軽くなる
漠然とした不安は、ひとりで抱えこんでいると、どんどん大きくなっていきます。心のなかでぐるぐると考え続けるより、誰かに話してみることで、気持ちがふっと軽くなることがあります。声に出して言葉にするうちに、こんがらがっていた不安が整理され、「自分は、こんなことが心配だったんだ」と、その正体が見えてくることもあります。
誰かに「大丈夫だよ」と受けとめてもらうだけで、心はずいぶん安心するものです。身近な人には話しにくい、心配をかけたくない、というときは、第三者に話すという選択もあります。ソラスには、こころのもやもやを否定せずに聴くカウンセリングがございます。あなたの不安を、小さなことだと決めつけたりせず、ただ静かに、耳を傾けます。ひとりで抱えていた不安を、安心して言葉にできる場所として、どうぞ頼ってください。話すうちに、心が少し軽くなるはずです。
不安や不眠が、続くときは
漠然とした不安や、眠れない夜は、誰にでもあるものですが、その状態があまりに長く続いたり、日常生活に支障が出るほどつらかったりする場合は、無理をせず、医療機関に相談してください。強い不安が続く、眠れない日が何日も続く、気分の落ちこみがひどい、動悸や体調の不調をともなう——そんなときは、専門的なサポートが、大きな助けになります。
「これくらいで相談するなんて」と、ためらう必要はありません。つらさを我慢しすぎることは、自分を追いつめてしまうことにもなりかねません。専門家を頼ることは、決して弱さではなく、自分を大切にする、勇気ある選択です。リラクゼーションやカウンセリングは、心身をいたわり、緊張をゆるめる助けにはなりますが、治療に代わるものではありません。つらいときは、どうか、ひとりで抱えこまず、適切な専門家を頼ってください。あなたが、安心して眠れる夜を取り戻せますように。
おわりに ― 不安なあなたは、まじめに生きている
将来に不安を感じるのは、あなたが、自分の人生を、まじめに、真剣に考えている証です。どうでもいいと思っていたら、不安にもなりません。だから、不安を感じる自分を、「心配性だ」「ネガティブだ」と責めないでください。その不安は、よりよく生きたいと願う、あなたの心の、まっすぐなあらわれなのです。
漠然とした不安は、書き出して正体を知り、できることとできないことを分け、少し距離をとることで、向き合えるものに変わっていきます。そして、ひとりで抱えるのがつらくなったら、誰かに話してみてください。不安でこわばった心とからだを、まるごとゆだねて、ほどく時間を持つのもよいでしょう。三宿・太子堂、昭和女子大すぐの静かな個室で、眠れない夜を過ごすあなたに、そっと寄り添う時間を、ソラスがご用意しています。あなたの心が、少しでも穏やかになりますように。
その不安、ひとりで抱えないで
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